|
むかしのものがたくさん出てきた 必要ない写真のネガ 若いころに書いていた雑文ノート その頃から血・死・殺がテーマになり 殺し合う家族や強姦し合う孤独者たちが 卵を割って出たばかりのひよこのように 幼く血走って拳銃を乱射している 歳をとってもちっとも根っこは変わらない 手足をもぎ取ってどうしたらいいか いつもわからないで もとにもどらない破片を ジグソーパズルのように 永遠に頭を抱えて卑劣なままだ 生き方は死に方とおなじで 毒を飲みこんで血を吐いても なかなか息絶えるまでには いろんな苦痛と困窮を経なければ もう硫酸に溶けて指紋もないのに 顔は半分崩れ去って 鼻は溶けて穴もふさがっている 八方ふさがりのまま まだ残った手で人殺そうと 最後までむやみやたらに混乱している 若い頃からたぶん 精神に異常をきたしていて 人が死ぬ瞬間や首を絞めることが好きで 死んだ人の顔を一日中見ていたり もう少しで死にそうになる女の顔を 死ぬ寸前でゆるめて 生き返るのを見るのが好きだった 相手をダルマにして めちゃくちゃに犯しまくること それが夢だった 手足のないダルマは 動けないから こちらの自由自在に なんでもございとなる 神経が病みすぎて 夜中によく大声で叫んで その声で飛び起きた なんだおれか 死んでいないので 自分だとやっと気がつくのだ 朝まで本を読んでいると だれかが隣に来て 首をくれないかとささやいてくる おれは首を360度回して なかなか取れにくいからねと やつがあきらめるまで待っていた 近所の猫や犬を見ると すぐに鍋の中にいれて ぐつぐつと煮て食べることばかり 最近肉を食ってない 若い身体には ときどき無性に肉がほしくてたまらなかった でも今は あきらかに枯れている いや果てている 死相の浮き出た茶色い顔を 洗濯ばさみで挟みこんで 全身の痛みを分散化している もう若い頃のように 人を見れば殺したくなるようなこともなく 明らかに平々凡々と 煮えくりかえったはらわたを 苦痛という名の調味料でごまかしながら 自分の肉をちぎっては鍋に入れている まずいなあ これほど老いた肉がまずいとは 自分ながらあほのような気がして そうだまだ片付けははじまったばかりだ むかしのことばかりではなく 今はこの千本針を呑みこめずに 右往左往してばかりのこのごろなのだ |
| << 前記事(2011/10/03) | ブログのトップへ | 後記事(2011/10/04) >> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|
| << 前記事(2011/10/03) | ブログのトップへ | 後記事(2011/10/04) >> |