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それは女の首を好んだ 通りすぎる風のように 一瞬の波動が起こったとたん 首は実に芸術的に 寸分の狂いもなく 切断面をきれいに平らに 斬り落とした 不思議なことにそこには首だけ残った その下の胴体は消えてしまった ある国道には 女の首がおもしろいように並んだ 首切り街道と言われ 夜になるといっせいに 首がうめき声をあげるので 近所に住む人たちは 精神を病んでしまったという 首は徐々に風化して 最後はなにもなくなってしまうが うめき声だけは 必ず絶えることがなかったという それから女は 夜道を歩くときは 必ず男装して 首にはネクタイを巻くようになった |
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