死ぬまでに書き残したいこと

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<<   作成日時 : 2011/09/03 16:02   >>

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友だちも後輩もみんな月収が50万以上あった

ボーナスを含めると年収1000万以上

それがあっという間に

半分以下になったりリストラされたり

会社が倒産したり失業したり

今では日雇いの臨時職員だったり

時給800円のパートだったり

それぞれの階段をすべり落ちて

それぞれの悩みや不安を背に

将来の見えない暮らしに明け暮れている



華やかで遊びまくっていたぼくたちも後輩も

今では居酒屋でちびちび飲むこともあまりない

家で発泡酒をほんの少し飲む程度

こころはずっと荒れ果て地盤沈下

離婚をしてひとりで暮らすものや

都会に出てゆくえのしれなくなったもの

生死の不明なものも

そのひとりがぼくである



たぶん昔の知り合いは

ぼくがてっきり死んだと思って

あいつも変わっていたがかわいそうなところもあった

と一瞬でも思ってくれただろうか

札束を抱えて一晩中飲み倒した朝に

車で送ってくれたスナックのママは

いまもきっとお客さんのだれかとパコパコやっているだろうか

だいたいみんなじいさんやばあさんになっているにちがいない



隠れ家で飲んでいたころ

業界のひとたちがひそかにやってきて

あぶない賭博がはじまると

そっと裏口から帰った



あんな時代もあったスリルに満ちて

だれもが一発当ててやろうと

てぐすねひいてねらっていた

いまでもかれらは隙あらばと人の目玉をさらおうとしているのだろうか



自分が崩壊してから

その頃のだれとも逢っていない

そのなかのひとりの社長は首つりで死んだと聞いた

金の指輪にロレックスの時計に金のネックレス

じつは借金で首がまわらなくて

みずからをはかなくしてしまった



もうあんな時代は訪れない

紙幣がひらひらと舞い上がる風景は

二度と見ることはないだろう



こころはようやく地獄の底から這い出ようと

もがきくるしみ精子も出尽くして

まるでまともでない出直しを

なんとかかんとかやろうとして

ときどきまた自分から地獄の蓋をあけて墜ちる



ともかくいつもゼロからの出直し

このぼくにはバブルの頃もいまも

なんにも確固としたものがなにもない

せめて死ぬ前にもう一度射精したい

そのぐらいのさもしい男になってしまった



汚れた家でくたくたになった下着をちらかし

パンツを枕に眠りにつく

今日もきっとだれにも軽蔑されることのない

バブルの夢が見られるかもしれない


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